泣き虫で変わり者

諸事情で入院することになり、一週間ほど寝て過ごした。とにかく暇なので映画をひさしぶりにたくさん観た。計12本観た。観たい映画はその倍くらいストックしてあったけど、やっぱり時間が足りなかった。あと集中力、身体が万全じゃないというコンディションもあるのだろうか。

監督作品をまとめてみようと思って、ロメールを初めて観たけど、かなりよかった。映画を観て、自分の中のこういう空気がいいっていう選択肢が増える感じがすき。映画を観て得られるものは色の組み合わせとか話の組み立て方とかそういうのもあるけど、いちばんは空気感な気がする。どの主人公の女の子も生きるのがはじめてで、うまくできなくてぎこちないけど精一杯で、すぐ泣いちゃうのが可愛かった。あとお洋服を着回しているところや、肩の紐が片方落ちちゃってるのにヘルシーに見えるところ、部屋のインテリアも妙にリアリティと抜群の色合わせですてきだった。大学生の頃に観てたらもっと影響されたかもしれない。

 

他にも、「はちどり」「十七歳の瞳に映る世界」がかなりよかった。丁寧な作品だった。「沈黙」も物語はまあ当然おもしろいんだけどとにかくセットが凄すぎて夢中で観てしまった。昔の拷問の道具もそうだし、殿様の部屋の中とか、器とか、お寺の中庭が綺麗で、そういうのばっかり観てた。映画をもっといっぱい観たいな、しかも一人で観たい。一人暮らしだったら仕事から帰って映画を一本観ながら晩御飯食べて寝るのにな、そういうプランBがいつまでたっても忘れられないね!