元年

NHKもTBSも日テレも朝日もフジも、おそらくテレ東も令和カウントダウンをしていた夜中12時、わたしは「夜空はいつでも最高密度の青色だ」を見ていた。
ちなみに平成最後の2時間は「君の膵臓を食べたい」を見ながら、浜辺美波(名前が美しすぎる)の演技でくっせえ〜〜〜〜とか言いながら鼻水をダラダラに垂らして号泣していた。浜辺美波の演技をくさがる自分と人間の反射的な感情で泣いている自分が幽体離脱してふたりで映画鑑賞していた。わたしはああいう必ず泣くとわかっている映画でちゃんと泣くタイプの人間で、しかも理性ではとても嫌がっているのに必ず泣く。大号泣系映画と自分がある意味最高のマッチングを見せるので、わたしは映画を作った人間の分かり易すぎる罠に出来るだけ近づきたくない。


平成最後に録画の容量を1分でも増やしとこうっていう掃除的映画鑑賞だったのだけど、案の定体の塩が大方流れ出るくらいには泣いた。またやられた。しかもちょうど恋人(オードリーの若林に似ている)から「ずっと大切にするね」みたいなめちゃくちゃいいラインが来ていて、絶対この人より後に死のうと思ったり(こんなふうに悲しみで塩をたれ流して欲しくないので)感情がめちゃくちゃな平成ラストだった。

 

わたしは今24歳で、あと5日足らずで25歳になる。大学を卒業したら若者は死ぬもんだと思っていて、社会というもんの中身がまったく想像できないまま外にほうり出された。そして、なんとなく働いたり、泣いたり、やめたり、セックスしたり、ふられたり、恋人ができたり、若者を地続きでぽてぽてと歩いている。
今年は学校に入ってまた学生になったりして、なんだかんだよくわからない藪に入りかけているような気もするが、とりあえず毎日メシ食ったりキスしたり走ったり文章を書いたり怒られたりいろいろある。相変わらずお金はないが、学生の頃より今のほうが楽しい気もするので、就職を前に絶望している大学四年生に「楽しいぞ」とこっそり教えたくもある。もう25回目なのに誕生日を誰かが祝ってくれるし、春はそわそわするし、知らないことばっかりだし、あーあ人間って最高だな〜!

 

相変わらず愛とか、そういうものを信じたいし、自分のことは諦められないし、これって若いってことですか?若いってことがわからないうちは、若者ってことにしたいな、私生活とアウトプットが切り離せないから、呼吸みたいに規則正しく日記かければいいなと思う、以上!